
哲学者、元立命館大学非常勤講師やすいゆたか
講座説明
❑2024年NHK大河ドラマは『光る君へ』です。
『源氏物語』の作者、紫式部のお話です。
この機会に『源氏物語』について読んでみたいという人も多いのではないでしょうか。
『源氏物語』のテーマと言えば本居宣長以来「物のあはれ」が定番ですが、『源氏物語』にはそれ独自のテーマがあるはずです。
三谷邦明さんは好色によって成り立つ貴族制度では、天皇家や摂関家の血統は紛れてしまわざるを得ないこと暴露した作品だという見方を示されました。
紫式部は、中宮彰子の女房であり、摂関家の中枢にいて、藤原道長の寵愛を受けていたようですから、反体制的な意図で書いたのではありません。
そうではなく、天皇家や摂関家の血統の聖性は虚妄であることを仏教的無常観から捉えているのです。
紫式部は貴公子たちが、血筋が良い筈なのに、いかに身勝手で欲望に流されやすいかを描いています。それは光源氏とて例外ではありません。
その意味では『源氏物語』が姫君や女房たちが貴族社会で生きていくための教科書であったことがよく分かります。
貴公子たちを中心にする貴族文化への鋭い批評、機智に溢れたエスプリこそ、『源氏物語』の真骨頂なのです。古今東西の最高傑作とされる由縁です。
批評文学として『源氏物語』を読むことによって、私たちは自分自身の弱さや、身勝手さ、醜さ、欲望に流されやすい人生の哀れさ、滑稽さに気付かされます。
本講座では各帖について「物のあはれ」と共にその面白さをじっくり鑑賞していくことにします。
- 講座タイプ
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常設講座
- 初回講座日
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開講中
- コース
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第一金曜 13:30~15:00
- 受講料
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6カ月
15,840円
- 受講のしかた
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大阪
電話でのお問い合わせは06-6346-8700へ